オガ炭専門メーカーである弊社は、「オガ炭」を燃料用以外で何か役に立つものに使用できないかと様々な可能性を求めて様々な検討を長年重ねて参りました。
色々と考えて行くうちに、「原点」に戻ることが実は一番お役に立てるのではないかと考えるようになり、「木炭」についてもう一度考えてみることとしました。
「木炭」は皆さんご存知のように、古来より人の生活の中で非常に大切にされてきました。
科学の進んでいない時代から長きに亘って、多くの人に愛され続けてきたのは、感覚的にも効能的にも優れていると知っていたからです。
これだけ世の中が発達した現代でも、「木炭」が多くの人から愛され、様々なシーンで使用されるのは、それだけ潜在能力が高いということではないかと考え、この度弊社では安心安全な原料を使用して、自社で生産した安全の「オガ炭」を微粉化した商品※①②を新発売することいたしました。
木炭には、臭いや湿気を吸着させる作用があるというのは、皆さんも感覚的によくご存知かと思います。
それは、木炭には無数のマクロ孔やメソ孔、マイクロ孔と呼ばれる小さな穴が開いている多孔質の物質だからなのです。
皆さんも木炭を水の中に漬けてみると細かい泡が多数発生することが確認できると思います。これが木炭に無数の穴が開いているという証拠なのです。
それでは、木炭に無数の小さな穴が開いているからと言ってどうなの?と思われる人も中にはいらっしゃるかもしれません。
実は先程も申したように、小さな穴と言ってもマクロ孔(50ナノメーター以上)、メソ孔(直径2~50ナノメーター)、マイクロ孔(直径2ナノメートル以下)があり、その小さな穴でもいろいろな大きさがあり、それぞれの大きさに応じたものを吸着する作用もあります。穴の大きさは吸着にとって非常に重要なのです。
それでは、吸着は穴の大きさだけで決まるのでしょうか?
実は木炭の吸着性能は、穴だけではないのです。
炭の炭化温度によっても大きく左右されるのです。
低温炭化の場合※③は、熱分解が十分でないために、酸性を示すカルボキシ性基やフェノール類のOH基が残留しているために、アルカリ性のもの(アンモニア等)を吸着する性能が高いのです。
一方で高温炭化の場合※④、カルボキシ基やフェノール類のOH基は還元分解されるために、それらの量が減少するために、アルカリ性を示すカルボニル基等が酸性物質(硫化水素など)を吸着する性能が高くなります。
吸着にとっては炭化温度も重要な要因の一つです。
「木炭」も自然界で一番堅い物質と言われる「ダイヤモンド」と一緒の元素記号ですので、非常に堅いものなんです。堅いものなので、小さくしようとすればするほど難しくなります。
現在、色々な粉末が世の中に出ていますが、粉の大きさが30μm以上になると、口に入れた時にざらつきを感じることがあると言われています。
弊社では、そのレベルまで木炭を微粉化しようと考え、設備を導入しました。
弊社では、平均粒径30μm程度の「微粉炭」が製造可能ですので、かなり細かい粒子の微粉炭が生産可能で、少し粗目の粒度が約5mm以下の粉炭も対応可能です。※⑤⑥⑦
※粒子に関してはできる限り対応させて頂きますが、ご希望に添えないこともございますのでご理解ください。
皆さんは「微粉炭」をどのようにしてお使いになっていますか?
インターネットで調べてみると、塗料に混ぜられたり、モルタル等に混ぜ込まれたり、食用として使用されているところもありました。
その他の使用用途につきましても、「微粉炭」にご興味がある方は、出来る限り対応できるように検討させて頂きますので、ご気軽に下記までご連絡下さいますようお願い申し上げます。
※弊社の「微粉炭」は食用としてのお勧めをしておりません。ご購入後、食用としてお使いになる場合は、あくまで自己責任でお使いいただきますようお願いいたします。
①微粉砕
②電子顕微鏡写真
③④炭の炭化温度
⑤粒度分布
⑥粗粉砕
⑦粉砕工程
⑧粗粉砕機
⑨微粉砕機